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丹波篠山市の解体補助金は最大80万円!条件と申請方法を解説

「親から相続した空き家の管理が大変…」「古い家が倒れないか心配だけど、解体費用が高くて…」

丹波篠山市内でこのようなお悩みを抱えていませんか?
実は、丹波篠山市には、危険な空き家の解体費用を支援してくれる補助金制度があります。

この記事では、丹波篠山市の空き家解体補助金制度について、対象となる条件や補助金額、申請手続きの流れまで、専門知識がない方にも分かりやすく解説します。費用を抑えて安全に空き家を解体したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

丹波篠山市の空き家解体補助金制度

丹波篠山市が実施している空き家解体の補助金は、「丹波篠山市老朽危険空き家等除却支援事業補助金」という制度です。この制度は、倒壊などの危険がある古い空き家を解体・撤去する費用の一部を市が補助することで、市民の安全な暮らしと良好な景観を守ることを目的としています。

まずは、この補助金制度の最も気になるポイントである「補助金額」「対象工事」「申請期間」の3つを見ていきましょう。

補助金額は最大80万円

この制度を利用すると、解体工事にかかる費用の5分の4以内、最大で80万円の補助金を受け取ることができます。解体費用は高額になりがちですが、この補助金を活用することで自己負担を大幅に軽減できる可能性があります。

対象は老朽危険空き家の解体工事

補助金の対象となるのは、市が「老朽危険空き家」と判定した建物の解体・撤去工事です。単なるリフォームや一部の修繕は対象外となります。どのような建物が「老朽危険空き家」に該当するのか、詳しい基準は後ほど解説します。

令和6年度の申請受付期間

令和6年度の申請受付期間は以下の通りです。

  • 申請期間
    令和6年5月1日(水曜日)から令和6年11月29日(金曜日)まで
  • 注意点
    予算の上限に達した場合、期間内でも受付が終了することがあります。また、申請前に必ず市との事前相談が必要ですので、解体を検討している方は早めに動き出すことをおすすめします。

(参考:丹波篠山市「老朽危険空き家等除却支援事業補助金について」)

補助対象の条件(建物・人)

補助金を受け取るためには、解体する「建物」と申請する「人」の両方が、定められた条件を満たしている必要があります。ご自身が対象になるかどうか、ここでしっかり確認しておきましょう。

対象建物「老朽危険空き家」の基準

補助金の対象となるのは、以下の2つの条件を両方満たす「老朽危険空き家」です。

市の現地調査による不良度の判定

市の職員が現地調査を行い、建物の状態を点数化する「不良度判定」で100点以上と判定される必要があります。屋根や外壁の損傷、建物の傾きなど、国が定めた基準に基づいて客観的に評価されます。

1年以上使用されていない空き家

公共の用に供されているものを除き、1年以上にわたって誰も使用していない(居住、事業など)状態の建物であることが条件です。

補助対象者の条件

次に、申請者(補助対象者)の条件です。主に以下の2つが定められています。

空き家の所有者または相続人

補助金を申請できるのは、対象となる空き家の所有者(個人に限る)またはその相続人です。法人が所有している空き家は対象外となります。

市税の滞納がないこと

申請者およびその世帯員全員が、市税(市民税、固定資産税など)を滞納していないことが必須条件です。申請前に納税状況を確認しておきましょう。

補助対象外となる主なケース

以下のような場合は、残念ながら補助金の対象外となりますのでご注意ください。

  • 交付決定前に解体工事の契約や着工をしている場合
    必ず市の「交付決定通知」を受け取ってから、業者との契約や工事の開始をしてください。
  • 公共事業による移転や補償の対象となっている建物
  • 他の同様の補助金制度を利用している場合
  • 販売や賃貸を目的として所有している空き家

補助金額と対象経費

ここでは、補助金の具体的な金額の計算方法と、補助の対象になる経費・ならない経費について詳しく解説します。

補助率と上限額(最大80万円)

補助金の額は、以下の2つを比べて少ない方の金額が適用されます。

  1. 補助対象経費の5分の4
  2. 上限額の80万円

例えば、解体工事の見積額(補助対象経費)が150万円だった場合、その5分の4は120万円です。しかし、上限が80万円のため、この場合の補助金額は80万円となります。
もし見積額が80万円だった場合は、その5分の4である64万円が補助金額となります。

補助対象となる経費

補助金の計算の基になる「対象経費」は、以下の通りです。

  • 解体工事費
    空き家本体を解体・撤去するための工事費用
  • 運搬費
    解体によって発生した木材やコンクリートガラなどの廃棄物を処分場まで運ぶ費用
  • 処分費
    廃棄物を適正に処分するための費用

補助対象とならない経費

以下の費用は補助の対象となりませんので、ご注意ください。

  • 家財道具、機械、車両などの処分費用
  • 浄化槽の撤去費用
  • 門、塀、擁壁、庭木、庭石などの撤去費用
  • 消費税および地方消費税

申請から受領までの全ステップ

「手続きが難しそう…」と感じる方もご安心ください。ここでは、申請から補助金を受け取るまでの流れを5つのステップに分けて解説します。最も重要なのは、いきなり申請するのではなく、まず「事前相談」から始めることです。

ステップ1 事前相談と現地調査

まずは丹波篠山市役所の建築住宅課へ「老朽危険空き家の解体補助金について相談したい」と連絡し、事前相談を行います。この相談が手続きのスタート地点です。
相談後、日程を調整して市の職員が現地を訪れ、建物が補助対象の基準を満たすかどうかの調査(不良度判定)を行います。

ステップ2 補助金交付申請

現地調査の結果、補助対象となる見込みが立てば、申請手続きに進みます。
市内に事業所を持つ解体業者から見積書を取得し、後述する「申請に必要な書類」を揃えて市役所の窓口に提出します。

ステップ3 交付決定と契約・着工

提出された書類を市が審査し、内容に問題がなければ「補助金交付決定通知書」が郵送で届きます。
この通知書を受け取った後で、初めて解体業者と正式に工事契約を結び、工事を開始できます。フライングは絶対に避けてください。

ステップ4 実績報告と補助金額の確定

解体工事が完了したら、業者に工事代金を支払います。
その後、工事完了から30日以内または年度末(3月31日)のいずれか早い日までに、「実績報告書」に関連書類を添えて市に提出します。市は報告書を審査し、補助金の最終的な金額を確定して通知します。

ステップ5 補助金の請求と受領

補助金額の確定通知を受け取ったら、「補助金交付請求書」を市に提出します。
書類に不備がなければ、請求書を提出してから約1ヶ月後に、指定した金融機関の口座へ補助金が振り込まれます。

申請に必要な書類チェックリスト

申請手続きでは多くの書類が必要になります。スムーズに進めるために、事前にチェックリストで確認しておきましょう。様式は丹波篠山市の公式サイトからダウンロードできます。

交付申請時に必要な書類

交付申請書

(様式第1号)補助金交付を申請するためのメインの書類です。

事業計画書・収支予算書

(様式第2号)どのような工事を、いくらの予算で行うのかを記載します。

位置図・現況写真

対象の空き家の場所がわかる地図と、建物の状況がわかる写真(全景、損傷箇所など)です。

解体工事の見積書の写し

市内の解体業者から取得した見積書のコピーです。

登記事項証明書

法務局で取得できる、建物の所有者情報が記載された書類です。

市税の完納証明書

申請者および同一世帯員の市税に滞納がないことを証明する書類です。

実績報告時に必要な書類

実績報告書

(様式第7号)工事が完了したことを報告する書類です。

工事請負契約書の写し

解体業者と交わした契約書のコピーです。

工事代金領収書の写し

業者に工事代金を支払った際の領収書のコピーです。

工事写真(着手前・施工中・完了後)

工事の各段階(着手前、工事中、完了後)の写真が必要です。業者に撮影を依頼しておきましょう。

解体補助金のよくある質問Q&A

最後に、多くの方が疑問に思う点についてQ&A形式でお答えします。

相続登記が未了でも申請できますか?

A. 相続人全員の同意があれば申請できる場合があります。
土地や建物を相続したものの、まだ相続登記が完了していないケースは少なくありません。その場合でも、法定相続人全員から解体について同意を得ていることを証明する書類(同意書など)を提出することで、申請が認められる可能性があります。詳しくは事前相談の際に市役所にご確認ください。

解体業者に指定はありますか?

A. はい、丹波篠山市内に事業所を持つ業者に依頼する必要があります。
補助金の対象となるのは、丹波篠山市内に本店、支店、または営業所を有する法人または個人事業者が行う解体工事に限られます。市外の業者に依頼した場合は補助金の対象外となるため、業者選びの際は必ず確認してください。

補助金はいつ振り込まれますか?

A. すべての手続きが完了し、請求書を提出してから約1ヶ月後が目安です。
解体工事が完了し、実績報告、金額確定を経て、最後に請求書を提出します。市が請求書を受理してから、通常1ヶ月程度で指定の口座に振り込まれます。工事代金は一度全額を立て替えて支払う必要がある点にご注意ください。

農業用倉庫や蔵は対象ですか?

A. 過去に居住用として使われていた実績がない建物は、原則として対象外です。
この補助金は、元々人が住んでいた「住宅」を対象としています。そのため、初めから倉庫や納屋として建てられ、一度も居住用として使われたことがない建物は対象になりません。ただし、居住部分と一体となっている蔵などは対象となる場合もありますので、個別のケースについては市の窓口にご相談ください。

相談窓口・問い合わせ先

補助金制度に関する不明点や、手続きの第一歩である事前相談は、以下の窓口で受け付けています。少しでも気になることがあれば、気軽に問い合わせてみましょう。

丹波篠山市役所 創造都市部 建築住宅課

  • 担当部署
    創造都市部 建築住宅課(本庁舎2階)
  • 所在地
    〒669-2397 兵庫県丹波篠山市北新町41
  • 電話番号
    079-552-5121
  • 受付時間
    午前8時30分~午後5時15分(土日・祝日・年末年始を除く)

まとめ

今回は、丹波篠山市の空き家解体補助金「老朽危険空き家等除却支援事業補助金」について解説しました。

  • 補助金額は最大80万円(対象経費の4/5以内)
  • 対象は市の調査で「老朽危険空き家」と判定された建物
  • 申請前に必ず市への「事前相談」が必要
  • 交付決定前に契約・着工した工事は対象外

管理に困っていた空き家も、この補助金制度を上手に活用すれば、費用負担を抑えながら安全に問題を解決できるかもしれません。
まずは第一歩として、丹波篠山市役所の建築住宅課へ電話で相談することから始めてみてはいかがでしょうか。