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浄化槽撤去費用相場は3万円から!補助金と安くするコツ解説

「公共下水道が使えるようになったけど、家の浄化槽はどうすればいいの?」
「実家を解体・売却するのに、浄化槽の撤去費用がいくらかかるか分からなくて不安…」

長年使ってきた、あるいは相続した実家にある浄化槽。その撤去を考えたとき、多くの方が費用の相場や工事内容がわからず、悩んでしまいます。

この記事では、そんなお悩みを持つあなたのために、浄化槽の撤去にかかる費用相場から、工事の内訳、費用をぐっと抑えるための補助金制度、信頼できる業者の選び方まで、専門家が分かりやすく解説します。

この記事を読めば、浄化槽撤去に関する不安が解消され、安心して計画を進めるための第一歩を踏み出せるはずです。

浄化槽撤去費用の総額相場

浄化槽の撤去費用は、撤去方法や浄化槽の大きさ、そして下水道への接続工事を同時に行うかによって大きく変動します。まずは、ご自身の状況に合わせた費用の全体像を掴みましょう。

浄化槽の撤去費用は、最も安価な「埋め戻し」で3万円から、土地を更地にする「全撤去」では10万円以上が目安となります。

【方法別】全撤去と埋め戻しの費用比較

浄化槽の撤去には、大きく分けて「全撤去」と「埋め戻し(埋設処理)」の2つの方法があります。それぞれの費用相場と特徴は以下の通りです。

撤去方法費用相場メリットデメリット
全撤去10万円~30万円土地を完全に更地にできるため、売却や駐車場への転用がしやすい。費用が高額になりやすい。
埋め戻し3万円~10万円費用を安く抑えられる。工事期間が短い。土地の地下に浄化槽が残るため、地盤沈下のリスクや土地利用の制限がある。

費用を抑えたい場合は埋め戻し、土地の将来的な活用を考えるなら全撤去が基本となります。どちらの方法が良いかは、土地の状況や今後の計画によって変わるため、業者と相談して決めるのがおすすめです。

【サイズ別】5人槽・7人槽・10人槽の費用相場

浄化槽の費用は、その大きさ(処理能力)によっても変わります。大きさは「人槽(にんそう)」という単位で表され、一般家庭では5人槽または7人槽が主流です。

  • 5人槽・7人槽(一般的な戸建て)
    埋め戻し:3万円~10万円 / 全撤去:10万円~20万円
  • 10人槽(二世帯住宅など)
    埋め戻し:5万円~15万円 / 全撤去:15万円~30万円

浄化槽が大きくなるほど、解体や処分にかかる費用も高くなる傾向にあります。ご自宅の浄化槽のサイズが分からない場合は、保守点検の記録や図面を確認するか、見積もり時に業者に見てもらいましょう。

下水道接続工事と合わせた場合の総額

浄化槽の撤去は、公共下水道への接続工事と同時に行われるケースがほとんどです。その場合、浄化槽の撤去費用に加えて、下水道の配管工事費用が必要になります。

下水道接続工事の費用相場は、一般的に30万円~80万円程度です。この金額は、家から公共ますまでの距離や、配管のしやすさによって大きく変動します。

したがって、下水道接続と浄化槽撤去を合わせた総額は、40万円~100万円程度が目安となります。かなり高額になるため、後述する補助金制度の活用や、業者との費用交渉が重要になります。

撤去方法別の工事内容と費用内訳

「全撤去」と「埋め戻し」では、工事の手順や内容が異なります。ここでは、それぞれの工事内容と、費用の具体的な内訳を詳しく見ていきましょう。

全撤去(更地・駐車場にする場合)

全撤去は、浄化槽本体をすべて掘り出して撤去する方法です。土地を売却する、駐車場にするなど、将来的に土地の上に重量物がかかる可能性がある場合に推奨されます。

  • メリット
    土地の地下に障害物がなくなるため、地盤沈下のリスクがなく、土地の価値を損ないません。
  • デメリット
    浄化槽本体の解体・処分費用がかかるため、埋め戻しに比べて高額になります。
  • 工事の流れ
    1. 最終清掃・消毒
    2. 重機で浄化槽の周りを掘削
    3. 浄化槽本体を吊り上げて撤去
    4. 浄化槽を解体・搬出
    5. 掘り出した穴を砂や土で埋め戻し、整地

埋め戻し・埋設(費用を抑えたい場合)

埋め戻しは、浄化槽の大部分を地中に残したまま、砂などで埋めてしまう方法です。とにかく費用を抑えたい場合に選択されます。

  • メリット
    浄化槽本体の処分費用がかからないため、工事費を大幅に削減できます。
  • デメリット
    地中に空洞が残るため、将来的な地盤沈下のリスクがあります。また、土地の売却時に買主から全撤去を求められたり、価格交渉の材料にされたりする可能性があります。
  • 工事の流れ
    1. 最終清失・消毒
    2. 浄化槽の上部(蓋や仕切り)を解体
    3. 槽の底部に水抜き用の穴を開ける
    4. 槽の内部に砂や砕石を充填
    5. 上部を土で埋め戻し、整地

費用の内訳詳細

浄化槽の撤去費用の見積書は、主に以下の4つの項目で構成されています。それぞれの内容を理解し、見積もりが適正かどうかを判断する際の参考にしてください。

浄化槽最終清掃費用

浄化槽を撤去する前には、内部の汚泥をすべて汲み取り、消毒する「最終清掃」が法律で義務付けられています。
この作業は、自治体の許可を得た専門業者が行います。費用相場は2万円~5万円程度です。

解体・掘り起こし工事費

浄化槽本体を解体したり、掘り起こしたりするための費用です。
重機を使用するかどうか、浄化槽の材質(FRP製かコンクリート製か)によって費用が変わります。特にコンクリート製の浄化槽は解体に手間がかかるため、費用が高くなる傾向があります。

産業廃棄物収集運搬・処分費

全撤去の場合に発生する費用で、撤去した浄化槽本体(FRPやコンクリートのガラ)を処分場まで運搬し、処分するための費用です。
この作業は「産業廃棄物収集運搬業許可」を持つ業者しか行えません。無許可の業者に依頼すると、不法投棄につながる恐れがあるため注意が必要です。

埋め戻し費用(砂・コンクリート)

浄化槽を撤去した後の穴や、埋め戻しで残した槽の内部を埋めるための費用です。
一般的には水はけが良く、締め固めやすいが使われます。費用を抑えるために再生砕石や発生土を使う業者もいますが、将来的な沈下のリスクを考えると、砂で埋めるのが最も安全です。上に駐車場を作る場合は、強度を確保するためにコンクリートを打設することもあります。

浄化槽撤去で使える補助金・助成金

高額になりがちな浄化槽の撤去ですが、自治体の補助金制度をうまく活用することで、負担を軽減できる可能性があります。

補助金制度の概要と対象条件

浄化槽の撤去に関する補助金は、主に公共下水道への接続に伴う工事を対象としています。多くの自治体で、下水道への切り替えを促進するために、不要になった浄化槽の撤去費用の一部を補助する制度が設けられています。

  • 主な対象条件
    • 公共下水道が利用可能になった地域であること
    • 下水道への接続工事と同時に浄化槽を撤去すること
    • 税金の滞納がないこと
    • 工事の契約・着工前に申請すること(非常に重要です!)

補助金の有無や条件は自治体によって大きく異なるため、まずはお住まいの市区町村の役所(下水道課など)に問い合わせてみましょう。

補助金申請の一般的な流れと注意点

補助金を利用するには、正しい手順で申請する必要があります。

  • 一般的な申請の流れ
    1. 自治体の窓口で補助金制度について相談
    2. 指定工事業者に見積もりを依頼
    3. 補助金交付申請書と必要書類(見積書、図面など)を提出
    4. 自治体から「交付決定通知書」が届く
    5. 工事の契約・着工
    6. 工事完了後、実績報告書と請求書を提出
    7. 補助金が指定口座に振り込まれる

最も重要な注意点は、必ず工事を始める前に申請を済ませ、「交付決定通知」を受け取ることです。事後申請は認められないケースがほとんどですので、絶対に順番を間違えないようにしましょう。

費用を安く抑える業者選びのコツ

浄化槽の撤去費用は、業者によっても大きく異なります。適正価格で質の高い工事をしてもらうためには、慎重な業者選びが不可欠です。

相見積もりで費用を比較検討する

費用を抑える最も効果的な方法は、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」です。 最低でも2~3社に依頼し、金額と内容を比較検討しましょう。

単に総額が安いというだけで決めるのは危険です。見積書の内訳をよく見て、「どの作業にいくらかかるのか」「埋め戻しには何を使うのか」などをしっかり比較することが重要です。不明な点があれば、遠慮なく質問しましょう。丁寧に対応してくれるかどうかも、良い業者を見極めるポイントになります。

見積書で確認すべき必須項目

良い業者の見積書は、内訳が詳細で分かりやすいものです。以下の項目がきちんと記載されているかチェックしましょう。

  • 項目名1
    浄化槽最終清掃費
    法律で義務付けられた作業です。この項目がない場合は注意が必要です。
  • 項目名2
    解体工事費(掘削、本体解体など)
    重機使用料などが含まれているか確認しましょう。
  • 項目名3
    産業廃棄物収集運搬費・処分費
    「全撤去」の場合に必須の項目です。
  • 項目名4
    埋め戻し材(砂、砕石など)の種類と量
    何を使って埋めるのかが明記されているか確認しましょう。「砂」が最も安全です。
  • 項目名5
    諸経費
    全体の10%程度が一般的ですが、あまりに高額な場合は内容を確認しましょう。

「浄化槽撤去工事一式」のように、内訳が不明瞭な見積書を出す業者は避けた方が賢明です。

信頼できる業者の見分け方

安心して工事を任せられる、信頼できる業者を見分けるためのチェックポイントをご紹介します。

解体工事業・産業廃棄物収集運搬業許可

浄化槽の撤去工事には、「解体工事業許可(または登録)」が必要です。さらに、撤去した浄化槽を運搬・処分するには「産業廃棄物収集運搬業許可」が必須です。これらの許可を持たない業者は違法であり、不法投棄などのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。必ず許可の有無を確認しましょう。

浄化槽設備士の在籍確認

浄化槽設備士」は、浄化槽の工事に関する専門知識と技術を持つ国家資格者です。この資格を持つスタッフが在籍している業者は、浄化槽の構造を熟知しており、適切な工事が期待できます。

依頼から工事完了までの6ステップ

実際に浄化槽の撤去を依頼してから工事が終わるまでの、一般的な流れを6つのステップで解説します。

ステップ1:自治体への事前確認

まずはお住まいの自治体の役所(下水道課など)に連絡し、補助金制度の有無や、撤去に関する手続きについて確認します。

ステップ2:業者選定と相見積もり

自治体の指定工事業者リストなどを参考に、複数の業者に見積もりを依頼します。費用と内容を比較し、信頼できる1社を選びます。

ステップ3:浄化槽廃止届出書の提出

浄化槽の使用をやめる際には、管轄の保健所や自治体へ「浄化槽使用廃止届出書」を提出する必要があります。提出は工事後30日以内と定められていますが、業者によっては代行してくれる場合もあります。

ステップ4:最終清掃と消毒

工事の初めに、許可業者が浄化槽内の汚泥を汲み取り、清掃・消毒を行います。

ステップ5:浄化槽の撤去・埋め戻し工事

選んだ方法(全撤去または埋め戻し)で、解体業者が工事を実施します。

ステップ6:工事完了と補助金申請

工事が完了したら、業者に代金を支払います。補助金を利用する場合は、工事完了の報告書などを自治体に提出し、補助金の交付を受けます。

浄化槽撤去に関するよくある質問

最後に、浄化槽の撤去に関して多くの方が抱く疑問にお答えします。

浄化槽を撤去しないとどうなる?

公共下水道が利用できるようになった地域では、遅滞なく下水道に接続することが法律(下水道法)で義務付けられています。 これに伴い、不要になった浄化槽は撤去(または休止)する必要があります。正当な理由なく接続しない場合、罰則が科される可能性もあります。また、浄化槽が残ったままの土地は、売却時に買い手が見つかりにくくなるなど、資産価値に影響が出ることもあります。

浄化槽の「休止」とは?費用は?

休止」とは、将来的に浄化槽を再利用する可能性がある場合に、撤去せずに使用を一時的に停止する手続きです。休止する場合でも、最終清掃(費用:2万円~5万円)は必須です。撤去に比べて費用は安いですが、あくまで一時的な措置であり、土地の利用制限などは残ります。長期間家を空けるなどの事情がない限り、基本的には撤去を検討するのが一般的です。

工事期間はどのくらいかかる?

工事期間は天候にも左右されますが、おおよその目安は以下の通りです。

  • 埋め戻しの場合:1日~2日
  • 全撤去の場合:2日~4日

下水道接続工事と同時に行う場合は、さらに数日かかることがあります。

汲み取り式トイレ(便槽)の撤去費用は?

汲み取り式トイレの地下にある「便槽(べんそう)」の撤去費用も、浄化槽とよく似ています。最終清掃を行った後、便槽を解体・撤去し、埋め戻します。費用相場は、便槽の大きさや材質にもよりますが、5万円~15万円程度が目安です。こちらも自治体によっては補助金の対象となる場合があります。

まとめ

今回は、浄化槽の撤去費用について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを振り返りましょう。

  • 費用相場は方法によって大きく変わる
    費用を抑えるなら「埋め戻し」(3万円~)、土地の活用を考えるなら「全撤去」(10万円~)が基本です。
  • 下水道接続とセットで考える
    下水道接続工事費(30万円~)と合わせた総額を把握しておくことが大切です。
  • 補助金制度を必ずチェックする
    工事着工前の申請が必須です。まずはお住まいの自治体に問い合わせましょう。
  • 信頼できる業者選びが最も重要
    必ず2~3社から相見積もりを取り、費用と内容をしっかり比較検討してください。許可や資格の有無も確認しましょう。

浄化槽の撤去は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、正しい知識を身につけ、計画的に進めることが大切です。この記事が、あなたの浄化槽撤去に関する不安を解消し、納得のいく工事を実現するための一助となれば幸いです。