30坪の一軒家を解体する費用はいくら？平屋・2階建て・構造別の違いを紹介

30坪ほどの一軒家を解体したいけれど、どれくらいの費用がかかるのかわからないとお悩みの人も多いでしょう。また、平屋や2階建てといった条件で金額が変化するのか気になっている人もいるはずです。

そこでこの記事では、30坪の一軒家を解体する費用を構造別に解説します。費用の内訳や役立つ補助金についても紹介しているので、解体費用を把握するための参考にしてみてください。

一軒家の解体にかかる費用単価【構造別】

一軒家の解体にかかる費用は、建物の構造によって金額が変化します。参考として以下に、構造別の費用単価をまとめました。

一軒家の構造	坪単価
木造	3～4万円/坪
鉄骨造	3～7万円/坪
RC造（鉄筋コンクリート）	4～8万円/坪

例えば鉄骨造やRC造の一軒家は「人の力では対応が難しい」「廃棄物処理の費用が増す」など、構造的に解体の時間と費用がかかります。

日本にある一軒家の多くはほとんどが木造ですが、おしゃれな注文住宅などには鉄骨・鉄筋コンクリートが使われている場合もあるため、自宅の構造に合う坪単価に当てはめて計算しましょう。

なお、上記の坪単価はあくまで目安です。一軒家に関連する条件で増減するケースもあるので、解体業者から詳しい見積もりを取得することをおすすめします。

一軒家の解体費用は延べ床面積で計算

一軒家の解体費用は、前述した「坪単価」に「延べ床面積」をかけて計算しなければなりません。

延べ床面積とは、階層ごとの床面積の合計を指す言葉です。例えば自宅の敷地に30坪の建物があったとしても、それが平屋・2階建て・3階建てなのかで延べ床面積が変化します。

単純に「坪単価×30坪」と計算していいわけではないため、計算を間違えないように次項で紹介する費用の目安もあわせてチェックしてみてください。

30坪の一軒家を解体する費用の目安

30坪の一軒家解体における詳しい費用を知りたいという方向けに、建物の階層ごとの金額の違いを紹介します。

ちなみに国土交通省が公開している「令和5年度 住宅経済関連データ」によると、近畿エリアにある持家の延べ面積は、平均112.73㎡（約34坪）だと調査されています。

30坪程度の一軒家を所有する人が多い傾向にあることから、ぜひ本項で紹介する金額を目安に、解体費用の予算を組んでみてください。

平屋の場合

30坪の一軒家が平屋の場合には、木造90～120万円、鉄骨造90～210万円、RC造120～240万円が解体費用の目安です。

一軒家の構造	計算式	費用の目安
木造	3～4万円/坪×30坪	90～120万円
鉄骨造	3～7万円/坪×30坪	90～210万円
RC造（鉄筋コンクリート）	4～8万円/坪×30坪	120～240万円

なお、平屋の場合は2階建ての一軒家よりも居住スペースが少なくなる分、さらに広い坪数で建てられている家も少なくありません。30坪よりも広い家を解体したい方は、計算式の30坪を40坪、50坪などに書き換えて計算してみてください。

木造一戸建ての解体費用はいくら？平屋・2階建ての違いや坪数ごとの目安を解説

2階建ての場合

30坪の一軒家が2階建ての場合には、住宅の形状によって解体費用が変化しやすい点に注意が必要です。

まず日本によくある一軒家の形状として、2階部分が1階スペースの1/2程度の広さなら、木造135～180万円、鉄骨造135～315万円、RC造180～360万円が解体費用の目安となります。

一軒家の構造	計算式	費用の目安
木造	1階：3～4万円/坪×30坪 2階：3～4万円/坪×15坪	135～180万円
鉄骨造	1階：3～7万円/坪×30坪 2階：3～7万円/坪×15坪	135～315万円
RC造（鉄筋コンクリート）	1階：4～8万円/坪×30坪 2階：4～8万円/坪×15坪	180～360万円

次に、近年よく建てられている1階も2階も同じ面積である箱型の一軒家の場合には、木造180～240万円、鉄骨造180～420万円、RC造240～480万円が解体費用の目安です。

一軒家の構造	計算式	費用の目安
木造	1階：3～4万円/坪×30坪 2階：3～4万円/坪×30坪	180～240万円
鉄骨造	1階：3～7万円/坪×30坪 2階：3～7万円/坪×30坪	180～420万円
RC造（鉄筋コンクリート）	1階：4～8万円/坪×30坪 2階：4～8万円/坪×30坪	240～480万円

同じ2階建てでも建物の形状で金額が変化するため、2階部分についてはおおまかな延べ床面積を計測してから計算することをおすすめします。

3階建ての場合

30坪の一軒家が3階建ての多くは、各階が同じ延べ床面積の箱型の家であることから、木造270～360万円、鉄骨造270～630万円、RC造360～720万円が解体費用の目安です。

一軒家の構造	計算式	費用の目安
木造	1階：3～4万円/坪×30坪 2階：3～4万円/坪×30坪 3階：3～4万円/坪×30坪	270～360万円
鉄骨造	1階：3～7万円/坪×30坪 2階：3～7万円/坪×30坪 3階：3～7万円/坪×30坪	270～630万円
RC造（鉄筋コンクリート）	1階：4～8万円/坪×30坪 2階：4～8万円/坪×30坪 3階：4～8万円/坪×30坪	360～720万円

なお、1階部分をガレージ（車庫）として利用している一軒家の場合には、上記の金額よりも若干だけ費用が安くなります。

30坪の一軒家を解体する費用の内訳

前項で紹介した30坪の一軒家解体のなかでは、以下に示す費用が含まれています。

• 建物取壊費用（全体の30～40％）
• 仮設工事費用（全体の10～20％）
• 廃棄物処理費用（全体の20～30％）
• 諸費用（全体の10％）
• 解体業者の利益（全体の10～20％）
• 付帯工事費用（+α）
• アスベスト調査・除去工事費（+α）

多くの割合を占めているのが人件費のかかる「建物取壊費用」、処分場への運搬・処理にかかる「廃棄物処理費用」です。

ケースバイケースですが、近くに駐車スペースがない場合は駐車場の利用料金や、古い建物の場合には、アスベスト調査・除去工事費用が追加でかかる場合もあります。

アスベスト解体は義務？調査・除去費用の目安や近隣対策を解説

30坪の一軒家の解体費用は補助金でまかなえます

30坪の一軒家の解体費用をすぐに用意できないとお悩みなら、自治体が提供している補助金制度を活用することをおすすめします。補助金は、費用の一部を自治体が補助してくれる魅力的な制度です。

参考として以下に、近畿エリアで提供されている解体費用の補助金を整理しました。

• 狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度｜大阪府大阪市
• 老朽空家等解体補助制度｜兵庫県神戸市
• 京都府京都市の解体工事で利用できる解体費用補助金｜京都府京都市
• 奈良市特定空家等除却費用補助金｜奈良県奈良市
• 滋賀県・市町 空き家対策関係制度一覧｜滋賀県全域
• 和歌山市不良空家の除却に係る補助金の交付事業｜和歌山県和歌山市

なお補助金には予算や期限に上限があります。時期やタイミングによって補助金制度が終了する場合もあるため、事前に確認をしておきましょう。

30坪の一軒家の解体費用についてよくある質問

30坪の一軒家の解体費用について、よくある質問をまとめました。

30坪の一軒家の解体はまかせてあんしん解体がおすすめ

30坪の一軒家を解体する際には、建物の構造や延べ床面積でトータルコストが変わる点に注意が必要です。また、一軒家の条件によっては、本記事で紹介した目安から外れてしまうことがある点に注意してください。

もし一軒家の解体にかかる詳しい費用を知りたい方は、一度、解体業者に無料見積もりを依頼することをおすすめします。すぐに家の解体費用がわかるため、気になる業者を探してみてください。