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「親から相続した鉄筋コンクリート造の実家をどうしよう…」「所有している古いRC造のビルを建て替えたいけど、解体にいくらかかるんだろう?」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
頑丈なRC(鉄筋コンクリート)造の建物の解体は、木造に比べて費用が高額になりやすく、工事も大掛かりになるため、費用相場や流れが分からず不安に感じている方も多いでしょう。
この記事では、RC解体を検討している不動産オーナー様に向けて、以下の内容を専門家の視点から分かりやすく解説します。
- RC解体の費用相場と坪単価
- 階数・坪数別の具体的な費用シミュレーション
- 費用を安く抑えるための3つの方法
- 解体工事の流れと信頼できる業者の選び方
この記事を読めば、RC解体にかかる費用の全体像を把握し、安心して計画を進めるための知識が身につきます。まずは概算費用を知り、具体的な予算計画を立てる第一歩としましょう。
RC解体の費用相場と坪単価
RC解体の費用を考える上で基本となるのが「坪単価」です。ここでは、RC造の解体費用坪単価の目安や、他の構造との違いについて解説します。
RC造の解体費用坪単価の目安
RC造の解体費用は、坪単価6万円~10万円が一般的な相場です。
例えば、延床面積30坪のRC造住宅であれば、「30坪 × 6万円~10万円 = 180万円~300万円」が解体費用の目安となります。
RC造とは、鉄筋とコンクリートを組み合わせて作られた非常に頑丈な構造のことです。そのため、木造や鉄骨造に比べて解体に手間と時間がかかり、高性能な重機や特別な工法が必要になるため、坪単価が高くなる傾向にあります。
ただし、この坪単価はあくまで目安です。建物の立地条件やアスベストの有無、階数などによって費用は大きく変動します。
木造・鉄骨造との解体費用比較
建物の構造によって解体費用はどれくらい違うのでしょうか。以下に構造別の坪単価の目安をまとめました。
構造 | 坪単価の目安 | 特徴 |
---|---|---|
木造(W造) | 4万円~6万円 | 一般的な戸建て住宅に多い。比較的解体が容易。 |
鉄骨造(S造) | 5万円~8万円 | アパートや小規模な店舗に多い。木造より頑丈。 |
RC造 | 6万円~10万円 | マンションやビルに多い。非常に頑丈で解体に手間がかかる。 |
SRC造 | 7万円~12万円 | 大規模な高層ビルに多い。最も頑丈で解体費用も高額。 |
表からも分かる通り、RC造の解体費用は木造の約1.5倍以上になることが一般的です。これは、コンクリートの塊を破砕・分別し、鉄筋を切断しながら解体を進めるという、手間のかかる作業が必要になるためです。
建物用途別の坪単価(住宅・アパート・ビル)
RC造の建物と一言でいっても、戸建て住宅、アパート、オフィスビルなど用途は様々です。一般的に、建物が大きく、構造が複雑になるほど坪単価は高くなる傾向があります。
- 戸建て住宅: 6万円~9万円/坪
- アパート・マンション: 7万円~10万円/坪
- オフィスビル・商業ビル: 8万円~12万円/坪
アパートやビルは、戸建て住宅に比べて内部の間仕切りが多かったり、エレベーターなどの設備があったりするため、撤去費用が加算され、坪単価が上がりやすくなります。
階数・坪数別RC解体費用のシミュレーション
ここでは、より具体的にイメージできるよう、建物の階数や坪数別の費用シミュレーションをご紹介します。ご自身の建物と近いケースを参考に、概算費用を把握してみましょう。
※以下のシミュレーションは、付帯工事費や諸経費を含まない本体工事費の概算です。
2階建て住宅の解体費用事例
一般的なRC造の2階建て住宅の解体費用シミュレーションです。
- 延床面積30坪(約100㎡)の場合
- 計算式: 30坪 × 6万円~9万円/坪
- 費用相場: 180万円~270万円
- 延床面積40坪(約132㎡)の場合
- 計算式: 40坪 × 6万円~9万円/坪
- 費用相場: 240万円~360万円
3階建て住宅・アパートの解体費用事例
3階建てになると、高所での作業が増えるため、足場の規模が大きくなり費用も上がります。
- 延床面積50坪(約165㎡)の場合
- 計算式: 50坪 × 7万円~10万円/坪
- 費用相場: 350万円~500万円
- 延床面積70坪(約231㎡)の場合
- 計算式: 70坪 × 7万円~10万円/坪
- 費用相場: 490万円~700万円
4階建て・5階建てビルの解体費用事例
4階建てや5階建てのビルになると、より大型の重機やクレーンが必要となり、安全対策も大規模になります。
- 延床面積100坪(約330㎡)の4階建てビルの場合
- 計算式: 100坪 × 8万円~12万円/坪
- 費用相場: 800万円~1,200万円
- 延床面積200坪(約660㎡)の5階建てビルの場合
- 計算式: 200坪 × 8万円~12万円/坪
- 費用相場: 1,600万円~2,400万円
6階建て以上の中高層マンションの解体費用
6階建て以上の中高層マンションやビルの解体は、特殊な工法が用いられることが多く、費用は個別見積もりが必須です。階上から順に解体していく「階上解体」や、建物全体をジャッキで支えながら低層階から解体する「だるま落とし」のような工法があり、数千万円から数億円規模の費用になることも珍しくありません。
周辺環境への配慮もより重要になるため、騒音や振動、粉塵を抑えるための高度な技術が求められます。
RC解体費用の内訳
解体費用の見積書を見ると、様々な項目が並んでいます。一体何にいくらかかっているのか、主な内訳を理解しておきましょう。解体費用は大きく分けて「本体工事費」「付帯工事費」「諸経費」の3つで構成されます。
本体工事費(仮設・解体・基礎撤去)
建物そのものを解体するための費用です。
- 仮設工事費
工事に先立ち、現場の周りに設置する足場や、騒音・粉塵の飛散を防ぐための養生シートの設置費用です。安全な工事に欠かせません。 - 解体工事費
重機や作業員によって、建物の構造体(壁、床、柱、梁など)を解体していく作業費用です。RC解体費用の大部分を占めます。 - 基礎撤去費
地面に埋まっている建物の基礎コンクリートを掘り起こし、撤去する費用です。RC造の基礎は非常に強固なため、撤去費用も高額になります。 - 廃棄物運搬処分費
解体で発生したコンクリートガラや鉄筋などの産業廃棄物を、処分場まで運搬し、処分するための費用です。
付帯工事費(外構撤去・残置物処分)
建物本体以外で、敷地内にあるものを撤去するための費用です。
- 外構撤去費
ブロック塀、フェンス、門、カーポート、駐車場のアスファルトなどを撤去する費用です。 - 庭木・庭石の撤去費
敷地内にある樹木や庭石を撤去・処分する費用です。 - 残置物処分費
建物内に残された家具、家電、衣類などの不用品(残置物)を処分する費用です。
諸経費(アスベスト調査・官公庁手続)
工事を円滑に進めるために必要な経費です。
- アスベスト調査費
一定規模以上の建物を解体する際には、アスベスト(石綿)の使用有無を事前に調査することが法律で義務付けられています。この調査にかかる費用です。 - 官公庁への届出費用
建設リサイクル法に基づく届出など、役所への各種申請を代行してもらうための費用です。 - 重機回送費・諸経費
解体に使用する重機を現場まで運ぶための費用や、現場管理費、近隣挨拶の費用などが含まれます。
RC解体費用が高くなる主な要因
「見積もりを取ったら、想定よりずっと高かった…」というケースは少なくありません。ここでは、RC解体の費用が相場よりも高くなる主な要因を解説します。
アスベスト含有建材の有無
2006年以前に建てられた建物には、アスベストが使用されている可能性があります。
アスベストが検出された場合、専門の作業員による厳重な除去作業が必要となり、通常の解体費用に加えて数十万円~数百万円の追加費用が発生します。アスベストのレベル(発じん性)によって除去費用は大きく異なります。
重機が進入できない狭小地や隣家との距離
解体現場の前の道路が狭く、大型の重機やトラックが入れない場合、費用は高くなります。
小型の重機しか使えなかったり、手作業での解体(手壊し)が増えたりするため、工期が長引き、人件費がかさむためです。また、隣の建物との距離が近いと、より慎重な作業が求められ、養生なども含めてコストが上がります。
地中埋設物(浄化槽・旧建物の基礎)の存在
解体工事を進めていく中で、地中から予期せぬ障害物(地中埋設物)が見つかることがあります。
例えば、過去の建物の基礎、浄化槽、井戸、コンクリートガラなどです。これらが見つかった場合、撤去するための追加費用が発生します。見積もり段階では分からないことが多いため、注意が必要です。
外構(ブロック塀・駐車場)の規模
撤去するブロック塀が長かったり、駐車場のコンクリートが広範囲にわたっていたりすると、その分付帯工事費が増加します。
特に、古いブロック塀は倒壊の危険性から撤去が推奨されるケースも多く、解体費用の総額を押し上げる一因となります。
RC解体の費用を安く抑える3つの方法
高額になりがちなRC解体費用ですが、工夫次第でコストを抑えることも可能です。ここでは、誰でも実践できる3つの方法をご紹介します。
複数業者からの相見積もりで費用を比較
最も重要かつ効果的な方法が、複数の解体業者から見積もりを取ること(相見積もり)です。
1社だけの見積もりでは、その金額が適正かどうか判断できません。最低でも3社以上から見積もりを取り、工事内容と金額を比較検討しましょう。業者によって得意な工事や重機の保有状況が異なるため、数十万円単位で費用が変わることも珍しくありません。
国や自治体の補助金・助成金制度の活用
お住まいの自治体によっては、老朽化した危険な空き家の解体に対して補助金や助成金を出している場合があります。
「老朽危険家屋解体撤去補助金」などの名称で制度が設けられていることが多いです。補助額や条件は自治体によって異なりますが、解体費用の一部(例:費用の1/2、上限50万円など)が補助される可能性があります。まずは、お住まいの市区町村の役場(建築指導課など)に問い合わせてみましょう。
不用品(残置物)を自分で処分する
建物の中に残っている家具や家電、衣類などの不用品(残置物)は、できる限り自分で処分しておきましょう。
解体業者に処分を依頼すると、これらは「産業廃棄物」として扱われるため、処分費用が高額になります。事前にリサイクルショップに売ったり、自治体のルールに従って粗大ごみとして出したりすることで、費用を大幅に節約できます。
RC解体の流れと必要な手続き
RC解体は、どのような流れで進むのでしょうか。業者への相談から工事完了後の手続きまで、一連のステップを解説します。
事前調査から見積もり依頼
まずは、解体業者に連絡し、現地調査を依頼します。業者は建物の構造、大きさ、立地条件、周辺環境などを確認し、詳細な見積書を作成します。この際、建物の図面があると、より正確な見積もりが可能です。
近隣挨拶と各種届出(建設リサイクル法)
工事を依頼する業者が決まったら、契約を交わします。その後、工事開始前に、業者と一緒に近隣住民へ挨拶回りを行います。工事中の騒音や振動について事前に説明し、理解を得ておくことで、トラブルを未然に防ぎます。
また、延床面積80㎡以上の建物を解体する場合、建設リサイクル法に基づき、工事開始の7日前までに都道府県知事への届出が必要です。通常は業者が代行してくれます。
解体工事の開始から完了まで
いよいよ工事開始です。以下の手順で進められます。
- 足場・養生の設置: 騒音や粉塵の飛散を防ぐため、建物の周りに足場を組み、養生シートで覆います。
- 内装材・設備の撤去: 建物内部の壁紙、断熱材、窓ガラス、住宅設備などを手作業で撤去・分別します。
- 建物本体の解体: 重機を使って、屋根、壁、柱など、上から下へと順に解体していきます。
- 基礎の撤去: 地中に埋まっている基礎を掘り起こし、撤去します。
- 整地: 敷地内に残ったコンクリート片などを取り除き、地面を平らにならして工事完了です。
建物滅失登記の申請
解体工事が完了したら、1ヶ月以内に法務局で「建物滅失登記」を申請する必要があります。
この手続きを怠ると、建物が存在しないにもかかわらず固定資産税が課され続けたり、10万円以下の過料が科されたりする可能性があるため、必ず行いましょう。手続きは自分でもできますが、土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。
信頼できる解体業者の選び方
安心してRC解体を任せられる、優良な業者を選ぶためのポイントを4つご紹介します。
建設業許可または解体工事業登録の確認
解体工事を行うには、「建設業許可(建築工事業、土木工事業、解体工事業のいずれか)」または「解体工事業登録」が法律で義務付けられています。
これらの許可や登録がない業者は違法です。必ず事前にホームページで確認するか、直接問い合わせて許可番号などを教えてもらいましょう。
見積書の内訳が詳細で明確か
「解体工事一式 〇〇円」といった大雑把な見積書を出す業者は要注意です。
優良な業者は、「仮設工事」「基礎撤去工事」「廃棄物運搬処分費」など、項目ごとに数量や単価を詳細に記載してくれます。何にいくらかかるのかが明確で、不明な点について質問した際に丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。
損害賠償保険への加入状況
解体工事には、隣の建物を傷つけてしまったり、通行人に怪我をさせてしまったりといったリスクが伴います。
万が一の事故に備え、業者が「損害賠償責任保険」に加入しているかを必ず確認してください。保険に加入していれば、事故が起きても保険で補償してもらえます。
過去のRC解体工事実績の豊富さ
RC造の解体は、木造とは異なる専門的な知識と技術が必要です。
業者のホームページで施工事例を確認し、RC造の解体実績が豊富かどうかをチェックしましょう。特に、ご自身の建物と似たような規模や構造の建物の解体経験がある業者であれば、より安心して任せることができます。
まとめ
今回は、RC解体の費用相場や内訳、安く抑える方法、工事の流れについて詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返ります。
- RC解体の坪単価相場は6万円~10万円で、木造や鉄骨造より高額。
- 費用は「本体工事費」「付帯工事費」「諸経費」で構成される。
- アスベストの有無や立地条件によって費用は大きく変動する。
- 費用を抑えるには「相見積もり」「補助金の活用」「残置物の自己処分」が効果的。
- 業者選びでは「許可の有無」「詳細な見積書」「保険加入」「実績」を確認することが重要。
RC造の解体は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、正しい知識を身につけ、信頼できるパートナー(解体業者)を見つけることが成功の鍵となります。
まずはこの記事を参考に、複数の業者から相見積もりを取り、ご自身の建物の解体にどれくらいの費用がかかるのかを具体的に把握することから始めてみましょう。
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