三田市の解体補助金は最大50万円！条件・申請方法を解説

「三田市にある古い実家、もう誰も住んでいないけど、どうしよう…」
「空き家のまま放置していると、税金もかかるし、倒壊しないか心配…」

三田市内に使われていない空き家を所有し、このようなお悩みをお持ちではありませんか？
管理の手間や固定資産税の負担を考えると、解体して更地にするのも一つの有効な選択肢です。

実は、三田市では危険な空き家の解体に対して、最大50万円の補助金が交付される制度があります。この制度をうまく活用すれば、解体費用を大幅に抑えることが可能です。

この記事では、三田市で解体工事を検討している方に向けて、以下の内容を専門家の視点から分かりやすく解説します。

• 三田市の解体補助金制度の詳しい内容（条件・金額）
• 補助金申請の具体的な流れと必要書類
• 解体以外のリフォーム関連の補助金情報
• 信頼できる解体業者の選び方

この記事を読めば、あなたが補助金を使えるかどうか、そしてどのように手続きを進めれば良いかが明確になります。費用負担を軽減し、空き家問題を解決するための一歩を踏み出しましょう。

三田市の解体補助金制度の概要

三田市で利用できる空き家解体の補助金は、正式には「三田市老朽危険空き家等除却補助事業」といいます。

この制度は、倒壊や部材の飛散など、周囲に危険を及ぼす可能性のある古い空き家を解体・撤去する費用の一部を市が補助するものです。目的は、市民の安全を守り、良好な生活環境を保つことにあります。

まずは、ご自身が所有する空き家がこの補助金の対象になるか、基本的な条件を確認していきましょう。

（参考：三田市老朽危険空き家等除却補助事業について | 三田市 https://www.city.sanda.lg.jp/soshiki/33/gyomu/5/1/2051.html）

補助対象となる空き家と人物の条件

補助金を受け取るためには、「建物（空き家）」と「人（申請者）」の両方が市の定める条件を満たす必要があります。すべての空き家が対象となるわけではないため、注意深く確認しましょう。

対象となる空き家の主な条件

• 所在地
  三田市内にあること。
• 状態
  居住その他の使用がなされていない状態が1年以上続いていること。
• 危険度の判定
  市の調査により「不良住宅」または「特定空家等」に判定されていること。これは、建物の傾きや外壁の剥がれなど、そのまま放置すると危険だと市が判断した状態を指します。
• その他の条件
  • 公共事業などによる移転や補償の対象となっていないこと。
  • 所有権以外の権利（抵当権など）が設定されていないこと。（設定されている場合は、権利者の同意が必要です）

対象となる人物（申請者）の主な条件

• 所有者であること
  対象となる空き家の所有者（個人）またはその相続人であること。
• 市税を滞納していないこと
  申請者および同一世帯の全員が、市税を滞納していないことが求められます。
• 暴力団員でないこと
  申請者が暴力団員または暴力団と密接な関係にないこと。

「うちの家は対象になるの？」と疑問に思った方は、まず三田市役所の担当窓口（建築指導課）に事前相談することが最初のステップです。

補助金の金額と対象経費の内訳

補助金の金額は、解体工事にかかる費用に応じて決まります。

• 補助率
  補助対象経費の5分の4以内
• 上限額
  50万円

例えば、解体工事の見積もりが100万円だった場合、その5分の4である80万円が補助金の計算対象となりますが、上限が50万円のため、交付されるのは50万円です。もし見積もりが50万円だった場合は、その5分の4である40万円が交付されます。

補助の対象となる経費

• 解体工事費（建物本体の取り壊し）
• 廃材の運搬費
• 廃材の処分費

補助の対象とならない経費

• 家財道具や不用品の処分費
• 浄化槽、井戸、庭木、庭石、ブロック塀などの撤去費
• アスベスト（石綿）の調査や除去にかかる費用
• 消費税および地方消費税

家の中に残っている家具や家電の処分費用は対象外となるため、解体工事が始まる前にご自身で片付けておくと、全体の費用を抑えることにつながります。

申請期間と受付窓口

補助金には市の予算が充てられているため、申請できる期間が定められています。

• 令和6年度の申請期間
  2024年5月7日（火曜日）から2024年11月29日（金曜日）まで
• 注意点
  申請期間内であっても、予算の上限に達した時点で受付は終了となります。解体を検討している方は、できるだけ早めに準備を始めましょう。
• 受付窓口
  三田市役所 本庁舎4階 まちづくり部 建築指導課

補助金申請から解体完了までの流れ

補助金を利用した解体工事は、正しい手順で進めることが非常に重要です。特に、市の交付決定を受ける前に工事契約や着工をしてしまうと、補助金が受けられなくなるため注意してください。

ここでは、申請から補助金受け取りまでの流れを4つのステップに分けて解説します。

ステップ1：事前相談と業者選定

• 市役所への事前相談
  まずはご自身が所有する空き家が補助金の対象になりそうか、三田市役所の建築指導課に相談しましょう。この段階で、今後の流れや必要な手続きについて詳しく説明してもらえます。
• 解体業者の選定と見積もり取得
  相談と並行して、解体工事を依頼する業者を探します。三田市内の業者で、補助金申請の実績がある業者を選ぶと、手続きのサポートも期待でき安心です。必ず2〜3社から相見積もりを取り、費用とサービス内容を比較検討しましょう。

ステップ2：補助金交付申請書の提出

解体を依頼する業者が決まり、見積書を入手したら、市役所に補助金の交付申請を行います。申請には以下の書類が必要です。

• 補助金交付申請書
• 事業計画書
• 収支予算書
• 解体業者が作成した見積書の写し
• 空き家の位置図、配置図、現況写真
• 登記事項証明書（建物の所有者がわかるもの）
• 市税の納税証明書
• その他、市が必要と認める書類

書類に不備がないよう、提出前に業者や市役所の担当者としっかり確認しましょう。

ステップ3：交付決定後の工事契約と着手

申請書類を提出し、市が審査を行うと「交付決定通知書」が送られてきます。

この通知書を受け取ってから、初めて解体業者と正式な工事契約を結びます。
その後、工事に着手してください。交付決定前に契約・着工すると補助対象外となるため、絶対に順番を間違えないようにしましょう。

ステップ4：工事完了報告と補助金請求

解体工事が完了したら、市に実績報告を行います。

• 完了実績報告書の提出 工事完了後、30日以内または年度末（3月31日）のいずれか早い日までに、以下の書類を提出します。
  • 完了実績報告書
  • 工事請負契約書の写し
  • 工事代金の領収書の写し
  • 工事中および工事完了後の写真
  • 産業廃棄物管理票（マニフェスト）の写し
• 市の検査と金額確定
  報告書に基づき、市の職員が現地を確認します。検査に合格すると、補助金の金額が正式に確定し、「額の確定通知書」が届きます。
• 補助金の請求と振込
  確定通知書を受け取ったら、「補助金交付請求書」を提出します。その後、指定した口座に補助金が振り込まれます。解体費用は一度全額を業者に支払う必要がある点に注意してください。

解体以外のリフォーム・外壁塗装補助金

空き家の状態によっては、解体ではなくリフォームして活用する道も考えられます。三田市には、解体以外にも住宅に関する補助金制度が用意されています。

競合キーワードである「三田市 リフォーム補助金」「三田市 外壁塗装 助成金」にも対応する内容です。

三田市住宅リフォーム補助事業

市民が市内の施工業者を利用して自宅のリフォームを行う場合に、費用の一部を補助する制度です。

• 補助金額
  対象工事費（税抜20万円以上）の10%、上限10万円
• 対象工事の例
  • バリアフリー改修（手すり設置など）
  • 省エネルギー改修（断熱材、高効率給湯器など）
  • 外壁の張替えや塗装、屋根の葺き替えなど
• ポイント
  外壁塗装も対象に含まれるため、家の見た目をきれいにし、耐久性を高めたい場合に活用できます。

（参考：三田市住宅リフォーム補助事業について | 三田市 https://www.city.sanda.lg.jp/soshiki/28/gyomu/5/1/1/2049.html）

三田市三世代同居・近居支援事業

子育て世帯が親世帯と三田市内で同居または近居するために、住宅を新築・購入・リフォームする場合に利用できる補助金です。

• 補助金額
  リフォームの場合、対象経費の2分の1、上限50万円
• ポイント
  もし空き家をリフォームして子世帯や親世帯が住む計画があるなら、こちらの制度が適用できる可能性があります。

（参考：三田市三世代同居・近居支援事業について | 三田市 https://www.city.sanda.lg.jp/soshiki/13/gyomu/3/2/1/2048.html）

解体とリフォームどちらが得かの判断基準

「解体とリフォーム、結局どちらを選べばいいの？」と迷う方も多いでしょう。以下の基準を参考に、ご自身の状況に合った選択をしてください。

解体がおすすめのケース

• 建物の老朽化が激しい
  構造が傷んでおり、リフォームに多額の費用がかかる場合。
• 維持管理の負担から解放されたい
  固定資産税や今後のメンテナンスの手間をなくしたい場合。
• 土地として活用・売却したい
  更地にして駐車場として貸し出したり、土地として売却したりする計画がある場合。

リフォームがおすすめのケース

• 建物の状態が比較的良い
  基礎や柱など、構造部分がしっかりしている場合。
• 将来的に住む可能性がある
  自分や家族が住む、または賃貸物件として活用したいと考えている場合。
• 思い出のある家を残したい
  愛着のある家を活かして使い続けたい場合。

専門家である解体業者やリフォーム会社に建物を診断してもらい、両方の見積もりを取ってから総合的に判断するのが最も確実です。

三田市の解体費用の相場

補助金を使っても、自己負担額がいくらになるか気になりますよね。解体費用は建物の構造や大きさ、立地条件によって変動しますが、ここでは一般的な費用相場をご紹介します。

木造住宅の解体費用

日本の住宅で最も多い木造の場合、費用相場は坪単価3万円～5万円程度です。
例えば、30坪の木造住宅なら、90万円～150万円が目安となります。

鉄骨造住宅の解体費用

鉄骨造は木造よりも頑丈な分、解体に手間がかかるため費用は高くなる傾向があります。費用相場は坪単価4万円～7万円程度です。
例えば、30坪の鉄骨造住宅なら、120万円～210万円が目安となります。

解体費用を安く抑えるコツ

少しでも費用を抑えるためには、いくつかのポイントがあります。

• 家財道具は自分で処分する
  不用品回収業者に依頼したり、自治体のルールに従って処分したりすることで、解体業者に依頼するより安く済むことが多いです。
• 複数の業者から相見積もりを取る
  最低でも3社から見積もりを取りましょう。 費用だけでなく、対応の丁寧さや見積もり内容の分かりやすさも比較することが重要です。
• 補助金制度を最大限活用する
  この記事で紹介した補助金が使えないか、必ず市役所や業者に確認しましょう。
• 滅失登記を自分で行う
  建物を解体した後、1ヶ月以内に法務局で「建物滅失登記」を行う必要があります。土地家屋調査士に依頼すると数万円かかりますが、自分で行えば費用を節約できます。

補助金に強い三田市の解体業者選び

補助金の手続きは複雑で、書類の準備も大変です。スムーズに手続きを進め、確実に補助金を受け取るためには、信頼できる業者選びが何よりも重要になります。

補助金申請の実績を確認する

業者を選ぶ際は、「三田市の解体補助金の申請実績はありますか？」と直接聞いてみましょう。
実績豊富な業者であれば、申請のノウハウを熟知しており、書類作成のサポートや市役所とのやり取りを代行してくれる場合もあります。初心者が一人で進めるよりも、はるかに心強く、確実です。

複数社から相見積もりを取る

見積もりは1社だけでなく、必ず複数社から取りましょう。これにより、ご自身の空き家の解体費用の適正価格がわかります。
単に金額が安いだけでなく、「なぜその金額なのか」を丁寧に説明してくれる、信頼できる業者を選びましょう。

建設業許可または解体工事業登録の有無

解体工事を行うには、法律で定められた許可や登録が必要です。

• 建設業許可：請負金額が500万円以上の工事を行う場合に必要
• 解体工事業登録：請負金額が500万円未満の工事を行う場合に必要

無許可・無登録の業者との契約は、不法投棄や高額請求などのトラブルの原因になります。見積もりを依頼する際に、必ず許可番号や登録番号を確認しましょう。

三田市の解体補助金に関するQ&A

最後に、三田市の解体補助金に関してよくある質問にお答えします。

予算が上限に達した場合どうなるか？

市の予算が上限に達した時点で、その年度の補助金受付は終了となります。 申請期間の最終日まで受付しているとは限りません。解体を決めたら、できるだけ早く市役所に相談し、申請準備を進めることを強くおすすめします。

相続した家でも補助金は使えるか？

はい、使えます。 ただし、申請者がその家の法的な相続人であることが条件です。相続登記が完了しており、登記事項証明書などで所有権を証明できる必要があります。まだ相続登記が済んでいない場合は、先に司法書士などに相談して手続きを済ませましょう。

補助金はいつ振り込まれるか？

補助金が振り込まれるのは、すべての工事が完了し、市への実績報告と検査が終わった後です。 請求書を提出してから、通常1〜2ヶ月程度で指定口座に振り込まれます。そのため、解体業者への工事費用の支払いは、一度ご自身で全額を立て替える必要があることを覚えておきましょう。

まとめ

今回は、三田市の空き家解体で利用できる「老朽危険空き家等除却補助事業」について詳しく解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。

• 三田市の解体補助金は、危険な空き家を対象に最大50万円が交付される。
• 対象となるには市の判定が必要なため、まずは市役所の建築指導課への事前相談が必須。
• 補助金の交付決定前に工事契約・着工すると対象外になるため、手順を必ず守る。
• 解体だけでなく、リフォームや外壁塗装に使える補助金もあるため、比較検討する価値あり。
• 補助金申請の実績が豊富で、信頼できる三田市内の解体業者を選ぶことが成功の鍵。

古い空き家の管理にお悩みなら、補助金を活用した解体は非常に有効な解決策です。まずは第一歩として、三田市役所の窓口に「老朽危険空き家等除却補助事業について相談したいのですが…」と電話をかけてみてはいかがでしょうか。専門の担当者が、あなたの状況に合わせたアドバイスをしてくれるはずです。