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古民家解体の費用はいくら?便利な補助金や木材を再利用するアイデアも紹介【2025年】

古民家解体のアイキャッチ

長年所有している古民家を、そろそろ解体したいと考えていないでしょうか。しかし、解体するためにどれくらいの費用がかかるのかわからないとお悩みの人も多いはずです。

そこでこの記事では、古民家解体の必要性や費用相場についてわかりやすく解説します。また、古民家解体の費用を抑える方法や、解体するメリット・デメリットを紹介しているので、古民家を安全に取り壊す準備のためにチェックしてみてください。

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古民家が倒壊する前に解体しよう

古民家を所有しているけれど「管理が面倒…」「最近放置気味になっている…」「相続したけどどうしよう…」とお悩みの人もいるはずです。

結論として、古民家は古い建物であることから、入念に維持管理をしなければ倒壊するおそれがあります。そこでまずは、古民家の解体を早めに検討することで避けられるリスクを2つまとめました。

【古民家を放置するリスク1】周辺家屋を壊してしまう

住宅街など、家屋が密接した場所にある古民家の場合、倒壊すると周辺の建物を巻き込んでしまうかもしれません。以下に、起こる恐れのある問題を整理しました。

  • 隣家を傷つけてしまう
  • 隣家の主要構造部を壊してしまう
  • 人的な被害が起きる
  • 火災などの二次被害が起こる

所有する古民家だけの事故なら被害を最小限に抑えられますが、周辺の家屋を巻き込むと賠償問題などに発展するかもしれません。

ちなみに、古民家を含む工作物(土地に定着した人工物のすべてを指す)は、民法で次のように定められています。

(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)
第七百十七条
 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
引用:e-GOV法令検索「民法 第七百十七条」

早めに解体をしておく方が費用を抑えられるケースも多いので、倒壊する前に解体を終わらせておくのがベストです。

【古民家を放置するリスク2】治安が悪くなる

周辺に建物がない場合でも、古民家が倒壊するとその周辺の治安が悪くなってしまう点に注意しなければなりません。例えば、倒壊した古民家をきっかけに次のようなことが起こります。

  • 泥棒などが倒壊した建物を物色しにくる
  • 野生動物や害虫のすみかになる
  • 子どもが怪我をする

古民家に使われている「売り物として価値のあるもの」を探すために、泥棒を働く人も少なくありません。古い建物だと言っても、古材や鉄材などは換金する価値があります。最近は鉄材や廃材の盗難被害なども多いことから、早めに解体を済ませておくことが大切です。

また、倒壊した古民家は野生動物や害虫のすみかになりやすいことに気を付けなければなりません。特に木材を多く使用されている古民家などが倒壊すると、シロアリの被害を受けやすいという検証も実証されており、周辺の家屋へと広がっていくリスクがあります。

さらには倒壊した家に興味を持った子どもが敷地内に侵入してケガをするかもしれません。以上のようにさまざまなリスクをはらんでいるため、トラブルが起きる前に解体をしておくことが大切です。

古民家の解体にかかる費用【単価も紹介】

古民家倒壊のリスクを考慮し、すぐに解体工事を依頼したいと考える人も多いでしょう。そこで気になるのが、古民家の解体にどれくらいの費用がかかるのかという点です。

まず古民家の多くは木造であることから、一般的な費用相場は3~4万円/坪(延べ坪数で計算)となります。では、これを建物の規模で計算すると、どれくらいの費用になるのでしょうか。

以下より、次の条件で古民家の解体費用の目安を整理しました。

  • 対象の古民家は木造とする
  • 一階建て(平家)および二階建ての2パターンを計算する
  • 二階部分は一階の半分の坪数とする

30坪の解体にかかる費用(平家・二階建て)

30坪の古民家を解体する場合には、以下に示す費用が発生します。

古民家の階層計算式解体費用の目安
一階建て(平家)30坪×3~4万円/坪90万~120万円
二階建て一階部分:30坪×3~4万円/坪
二階部分:15坪×3~4万円/坪
135万~180万円

ちなみに、国土交通省で公開されている「令和5年度 住宅経済関連データ」によると、近畿エリアにある持家の延べ面積は、平均112.73㎡(約34坪)だと調査されています。一般的な古民家は、上記の金額で解体できるケースが多いと覚えておきましょう。

また古民家に限らず、30坪程度の一軒家の解体について詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。

40坪の解体にかかる費用(平家・二階建て)

40坪の古民家を解体する場合には、以下に示す費用が発生します。

古民家の階層計算式解体費用の目安
一階建て(平家)40坪×3~4万円/坪120万~160万円
二階建て一階部分:40坪×3~4万円/坪
二階部分:20坪×3~4万円/坪
180万~240万円

築年数の古い建物の場合、現代の家と比べて比較的広いつくりになっていることも少なくありません。広さが増える分、解体の手間がかかることとなり、金額が増加しやすい点に注意しましょう。

50坪の解体にかかる費用(平家・二階建て)

50坪の古民家を解体する場合には、以下に示す費用が発生します。

古民家の階層計算式解体費用の目安
一階建て(平家)50坪×3~4万円/坪150万~200万円
二階建て一階部分:50坪×3~4万円/坪
二階部分:25坪×3~4万円/坪
225万~300万円

二世帯住宅など、一軒家に複数の世帯が住んでいた古民家の場合には、50坪を超えるケースもあります。

また木造の建物について、さらに坪数ごとの金額の目安をチェックしたい方は、以下の記事がおすすめです。

古民家の解体費用の内訳

古民家を解体するためには、約100万円程度から費用を捻出しなければなりません。このとき、どのような作業に費用がかかっているのか、内訳を知りたい方もいるはずです。

参考として以下に、一般的な解体作業にかかる費用の内訳を整理しました。

内訳の項目概要費用の割合
仮設工事費事前準備にかかる費用のことであり、足場やシートを設置する20%程度
解体工事費古民家の解体にかかる費用であり、重機を利用する費用や人件費が含まれる30~40%
付帯工事費古民家周辺にある建物以外の撤去にかかる費用であり、塀や樹木、残置物などが対象となる10%程度
廃材運搬処分費
(廃棄物処理費用)
解体時に出た廃材を処分場まで運搬する費用である10%程度
届出・手続き費建物リサイクル法道路使用許可申請など、手続きや申請にかかる費用5%以下
アスベスト除去費建物にアスベストが使われていないかの確認、またその除去作業にかかる費用5%以下
その他の費用(諸費用)駐車場代や交通誘導員の手配などにかかる費用10%程度

なお、上記の割合は解体業者によって少しずつ違います。詳しい内訳を知りたい方は、見積もり相談時に内訳の概要を質問してみるとよいでしょう。

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古民家の解体費用が変動する要因

前述した古民家の解体にかかる費用はあくまで目安です。以下より、解体費用を変動させる要因について整理しました。

古民家の構造

本記事では、古民家として多い木造の家の解体費用を紹介しましたが、ほかにも鉄骨造・RC造など、さまざまな構造の家があります。参考として以下に、構造ごとの解体費用単価の違いを整理しました。

  • 木造:3~4万円/坪
  • 鉄骨造:3~7万円/坪
  • RC造(鉄筋コンクリート):4~8万円/坪

木造の相場が最大4万円であることに対し、鉄骨造やRC造は、最大単価が2倍近くかかります。これは、建物に使われている構造が非常に強固であり、取り壊すのに時間がかかるためです。

なお、林野庁が公開している「令和5年度 森林・林業白書(令和6年6月4日公表)」でも、木造住宅の割合が徐々に減ってきていることがわかります。そのため今後は鉄骨造・RC造の古民家なども多く出てくると考えられます。

以上より、木造以外の古民家を所有している方は、もう少し費用が上振れすると覚えておきましょう。

古民家がある立地

古民家の解体費用は、古民家がある立地で変化する場合があります。以下に、金額が増加しやすい立地条件を整理しました。

  • 敷地内まで重機・トラックが入り込めない:駐車場代など
  • 交通量・歩行者数が多い道路に面している:交通誘導員など
  • 家が密集しているエリアにある:人力での解体など

道路が狭い、通行量が多いなど、制約のある古民家の場合には、安全確保のために追加費用が発生しやすいです。また解体に時間がかかりやすいことから、その分だけ人件費といったコストが増加すると覚えておきましょう。

古民家解体にかかる費用を抑える方法

100万円を超えやすい古民家の解体費用、なかには「そんなに費用を準備できない」とお悩みの人もいるはずです。

そこでここでは、古民家解体にかかる費用を抑える方法について紹介します。

【費用を抑える方法1】お得に利用できる古民家解体業者を比較する

まずは、お得に利用できる古民家解体業者を探しましょう。なぜなら、解体業者によって金額が違うためです。

例えば、相場100万円程度で解体できる古民家でも、解体業者によっては次のような見積もりを提示されることがあります。

  • A社:100万円
  • B社:110万円
  • C社:95万円

例えば、広告費用を多くかけている解体業者の場合には、そのコストを回収するために金額が少し上乗せされることも少なくありません。業者によって営業の方法が違うため、まずは3社ほど見積もりを取り、どの解体業者がお得に利用できるのかをチェックしてみてください。

なお、見積もりを取るのが手間に感じている方は、相見積もり(複数社の見積もりをまとめて取得してくれる)を提供している解体業者に相談するのがおすすめです。

【費用を抑える方法2】可能な範囲を自分で解体する

古民家全体の解体をするとき、少しでも業者に支払う費用を抑えたいなら、次のように自分で解体できそうなものを事前に取り壊しておくのがおすすめです。

  • 簡易倉庫・小屋
  • 置き石や樹木
  • 屋内の処分品

自分で家全体を解体するのは危険であるほか、専門知識がなければ対応できません。しかし、上記のようなものは比較的ひとりでも解体・撤去しやすいです。

「屋内外の荷物はすべて自分でやります」と伝えてみて、どれくらいの値引きされるのかを確認してみることからスタートしましょう。ただし体力に自信がない方は、安全のためにすべての片付けを解体業者に依頼することをおすすめします。

【費用を抑える方法3】古民家の古材(梁・柱など)を買取してもらう

古民家を解体する際に出る廃材、そのなかでも次のような主要構造部は、古材として専門業者に買取してもらえる場合があります。

上記のような木材には再利用できる価値があり、なかには高値で買取してくれる業者も見つかります。そのためまずは、古材の買取をしてくれる専門業者から見積もりを取得してみましょう。

なお古材を売却するためには、壊されないように解体業者に事前連絡が必要です。なかには解体&古材買取を提供している会社も見つかるので、解体業者に相談を持ちかけてみてはいかがでしょうか。

【費用を抑える方法4】解体をせずに売却を検討する

どうしても解体費用を捻出できない場合には、解体ではなく土地・建物の売却を視野に入れるのもひとつの手です。

古民家の場合、日本民家再生協会といった団体をとおして購入希望者を探せます。また、立地がよければ不動産会社などに媒介してもらうことで購入希望者を探すことも可能です。

なお、専門業者をとおす場合には手数料が発生するほか、売却することで土地の権利を失います。

古民家売却の手数料
出典:日本民家再生協会「民家バンク利用料(一棟あたり)」

そのため「将来新しく家を建てたい」「土地を再利用したい」という場合には、売却せずに解体を検討しましょう。

古民家解体の費用負担を減らしたいなら補助金を活用しよう

前述した費用削減の方法とは別に、必ず調べていただきたいのが補助金・助成金制度です。

都道府県等の自治体が提供している補助金や助成金を活用すれば、古民家の解体にかかる費用を大幅に削減できます。

参考として、大阪市で提供されている「狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度」について、その魅力的な条件を以下にまとめました。

  • 補助率:1/2以内
  • 補助限度額:75万円/棟(大阪市の対策地区および戸建て住宅の場合)
    ※エリアによって利用条件が違います

つまり、提示されている条件に合う古民家であれば、150万円かかる解体費用を75万円まで下げられます。

自治体ごとにさまざまな補助金が提供されているので、古民家が設置されたエリアで利用できる補助金・助成金制度がないかチェックしてみてください。

また、制度の利用方法や手続きのことがわからない場合には、解体業者に相談することをおすすめします。利用できる補助金の提案はもちろん、手続きのサポートを受けられるかもしれません。

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古民家解体のメリット

古民家を解体することには複数のメリットがあります。詳しく見ていきましょう。

【メリット1】土地を売却しやすくなる

古民家を解体することによって、土地を売却しやすくなります。

まず、古民家が残っているままの土地は「購入したら(購入希望者が)自分で解体費用を出さなければならない」という理由で、購入されにくいです。一方で、事前に解体をしておけば購入希望者はリスクを負わずに土地を購入できます。

そのため、土地の売却を検討しているなら、事前に古民家を解体しておくとよいでしょう。

【メリット2】維持管理の負担を削減できる

古民家を解体しておけば、長期的に発生する維持管理の負担を削減しやすくなります。

なぜなら、古民家は建物が古いゆえに、すぐ故障や破損、劣化などの問題が起きてしまうためです。草刈りや修理、定期的な見回りなどをするのが面倒に感じているなら、維持管理の負担を減らすために、解体しておくことをおすすめします。

古民家解体のデメリット

古民家を解体することには、2つのデメリットがあります。古民家を解体する前に、どのようなデメリットが起きうるのか詳しく見ていきましょう。

【デメリット1】解体にコストがかかる

当たり前ではありますが、古民家を解体する際には解体費用がかかります。

平均すると100万円近い費用負担になることから、事前に予算を組んでおく必要があるほか、ローンを利用する場合には継続的な支出が発生する点に注意しなければなりません。

前述した「費用を抑える方法」「補助金」を考慮しても、予算が足りないという場合には、解体業者に解決策がないか無料で相談してみることをおすすめします。

【デメリット2】土地にかかる固定資産税が増加する

古民家を解体したのちに土地だけを所有し続けると、古民家がある頃と比べて固定資産税が増えてしまいます。

まず古民家がある状態の土地の場合には「住宅用地特例」の効果で、固定資産税を1/6~1/3に抑えることが可能です。(管理を放置している場合は例外)

一方で、古民家を解体して更地にした場合には上記の特例を利用できなくなります。結果として、毎年3~6倍の費用負担が発生する恐れがある点に注意が必要です。

上記の負担をなくしたいなら「解体後に売却をする」「新しく家を建てる」など、解体業者と今後の流れについて話をしておくと安心です。

解体した古民家の再利用アイデア

解体した古民家およびその土地には、再利用できる方法が複数あります。参考として以下に、再利用のアイデアを整理しました。

  • 廃材を使ってDIYを楽しむ
  • 更地になった土地を畑や発電施設として利用する
  • 新しく家を建てて住む

例えば取り壊した古民家の古材を新しい家に利用するなど、再利用の方法がいくつもあります。壊して処分するだけではなく、別の利用方法も検討できるので、解体業者と話し合ったうえで再利用についても検討してみてはいかがでしょうか。

古民家解体についてよくある質問

古民家の解体について、よくある質問を整理しました。

古民家を無料で解体する方法はあるの?

残念ながら、古民家を無料で解体することはできません。ただし、補助金・助成金制度などを利用すれば、支出を抑えることが可能です。また、費用を抑えられる解体業者を探すことでトータルコストの削減につながります。

古民家を解体した際に出た古材はいくらで買取してもらえるの?

あくまで一例ですが、古民家に使われている古材(柱や梁など)は、状態がよければ30~50万円程度で引き取ってもらえることがあります。ただし、木材の種類やサイズ、市場価格の変動によって買取価格が変化する点に注意してください。

お得な古民家解体はまかせてあんしん解体がおすすめ

古民家は維持管理が大変であるほか倒壊のリスクあることから、今後も利用する予定がないなら、早めに解体を検討することをおすすめします。

しかし解体業者の数が多いため、どこに相談すべきかわからないとお悩みの人もいるでしょう。それならまずは、近畿エリアの古民家解体に強い「まかせてあんしん解体」にご相談ください。

無料相談に対応しているのはもちろん、相見積もりや補助金の提案なども可能です。発生する費用についても詳しくご説明しますので、お気軽に無料相談をご利用ください。